聖母マリアは、蒼き衣を纏いて…
2013年 03月 29日
ルネサンスを代表する画家
ラファエロ・サンツィオ(1483-1520年)
ルネサンス絵画を完成させ、
後の画家たちの手本となったと言います。
レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロに
触発され描かれたフィレンツェにおける作品
ヴァチカン宮殿のフレスコ壁画を手がけるなど
この類まれなる才能を持った人物像は、
礼節、美徳、威厳ある人格であったと言います。
入念に計算された作品構成、
正確極まりないドローイング、高い審美眼を備え、
さらに他者の構想を理解し
自身の芸術として昇華する優れた技量を有していた…
赤い衣服に青の衣を纏い、
幼子たちを見つめる聖母マリア。。
一際引き立つ赤と青の衣装は
聖母マリアの典型的な服装でありながらも、
聖母らしい清潔なインパクトを与えている。
赤い衣服は「天の聖愛」
青の羽衣は「天の真実を象徴する」
などと見なす説があるそうです。。
この古いマリア像は CRECHE の一部だったのか?
それとも聖遺物を装飾する為のモノなのかは
この様な状態となってしまった今となっては
想像するしかありませんが…
ただ、何か物語りのワンシーンが切り取られた
写実的な姿に心を奪われます。。
青の衣はきっと色褪せてしまっていますが、もとの色はマリアの象徴的な色でもあるアーミッシュブルーだったと思われます。また、両足の裏に穴が空いている事から何かの台座に固定されていたのでしょう…
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その者蒼き衣を纏いて金色の野に降りたつべし…(どの様に飾るかを思う楽しみ)