360°見渡す限り山。山々に囲まれた盆地で私は育ちました。
山に住んでいたわけではありませんが、生活の背景には必ず山が存在していました。山を見て天気を予想し、山より吹き下ろす風、山の色で季節の移り変わりを実感し、山の幸を楽しむ。。毎年恒例となりましたが、仕事柄お盆は仕事でお盆が終わった頃に一泊二日で実家へ帰省する。我家の愛猫もいい歳になった事もあり、長く家を留守に出来ないのが一番ではありますが、毎年慌ただしい帰省です。2日目の朝、父の車を借りて近くの山に出かけました。。
道の駅では夏休み期間と言う事もあり、沢山の観光客が当地野菜に集っていました。何か新しいモノ、発見、そんなエンターテイメントを求めて来た私たち日本人の価値観は急速的に変わりつつある様です。無いモノを求めるのが人の欲の常ではありますが…。夫の定年退職を期に都心近郊よりこの田舎の地で多くの方達が暮らし始めている事も知りました。「田舎暮らし」の固定概念は「高齢者」の固定概念にも比例して全く変わりました。自然の恵みに感謝しつつ、身形のお洒落も忘れずに、庭に植えたハーブでお茶や料理を楽しみながらお洒落に豊かな時の経過を楽しんでいる様です。。
車で山道を昇っているとバックミラーに車が迫って来ました。昔の私であれば「この野郎!」←失礼 と言わんばかりに振り切る様に山道を飛ばしたはずですが、逆に哀れみの気持ちとなりハザードを点けながら側道(山道口)に車を入れる。バックミラーで車が先に行くのを見送り薄暗い山道の前方に目を戻す。すると百匹以上はいただろう?カタチや大きさからクロアゲハ?いや良く見ると深い青色の大きな蝶が乱舞している!!木陰の暗い背景が車のフロントガラスを映画のスクリーンの様に…濃く青い大きな蝶が目の前に広がる光景は生涯記憶に残る出来事でした。。
自然から与えられる「偶然」ほど、人の記憶に純粋に残るものはないかも知れません。その光景は人の滞在記憶となり、思い出す度にあの時の感動を呼び起こす。人の手では到底マネの出来ない自然が与えてくれたエンターテイメント。。
草花は違えど、今日私が花屋で手にした草花は昨日の滞在記憶にによって作られた光景。。
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